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キッチンカーの走行中に充電は可能?電力を確保する方法

キッチンカーは、フードメニューによって設備が異なりますが、多くの場合電子レンジや冷蔵庫など電力を必要とする設備を搭載しています。
電力確保が必須なため「車のバッテリーのように走行中に充電ができるのかを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、キッチンカーの走行中に充電は可能なのか、また販売時に電力を確保する方法などを紹介していきます。

キッチンカーの走行中に充電は可能?電力を確保する方法

キッチンカーの走行中に充電は可能?

結論から言うと、普通に電源をつないでいるだけでは、キッチンカーの走行中に充電することはできません。
ただし、走行充電器やサブバッテリー、インバータを使えば充電できます。

走行充電器は、メインバッテリーに貯まった電気をサブバッテリーに流す機器です。
メインバッテリーのみの場合、スマートフォンなど少ない電力の充電は可能ですが、キッチンカーの電気設備のように多くの電力を使うものの充電はできません。

しかし、走行充電器に電気を貯めて、インバータで直流電流を家電電流に変換すれば、サブバッテリーにつなぐことで、エンジンをかけていなくても充電した電気を使用できるのです。

走行充電器を搭載する場合の注意点

走行充電器をキッチンカーに搭載する場合は、火災のリスクがあるので注意しましょう。

走行充電器やサブバッテリーなどはインターネットでも購入できますし、インターネット上で自家発電の仕組みを作るDIY動画などをアップしている人もいますが、正しく接続できるとは限りません。

正しい接続ができていない状態で、走行中の揺れによって倒れてしまったりすると火災が発生することがあります。
専門知識や技術があれば問題ありませんが、まったくの素人である場合は安全性を重視して専門家に依頼することをおすすめします。

キッチンカーが電力を確保する方法

キッチンカーが電力を確保する方法は、主に3種類あります。
ここでは、それぞれの使い方とデメリットを解説します。

発電機を利用する

発電機は、ガソリンを使って動かすので、ガソリンを用意するだけで電力を確保できます。
屋台などの裏で、大きな音を立てて稼働している機械を見たことがある方もいるかもしれません。

発電機の利用は義務ではありませんが、保健所によっては、営業時間外でも電源を確保することが営業許可の条件となっていることがあります。
発電機があれば、確実に電源を供給できるので、営業許可の条件で自家発電などがある場合は発電機が役立ちます。

発電機のデメリット

発電機のデメリットは以下の4つになります。

  • 音が大きくてうるさい
  • ガソリンのにおいがきつい
  • 排気ガスが出る
  • 大きくて重いので持ち運びが不便

特に「音が大きくてうるさい」というのは、販売場所によっては迷惑をかけてしまうことがあるため、購入をする際にはしっかり検討する必要があるでしょう。
また、ガソリンのにおいや排気ガスの問題もあるので、フードメニューによっては食欲を低下させてしまうリスクもあることを覚えておいてください。

ポータブル電源を使う

ポータブル電源は、ゲーム機やスマートフォンの充電などで使うモバイルバッテリーの大容量版のようなものです。
自宅などで充電をしておくことで、コンセントをつなぐと電力を供給することが可能です。

充電の方法は、コンセント充電かソーラーパネル充電、シガーソケット充電の3つになります。
安定した電力を供給するにはコンセント充電がベストですが、昼間の屋外で使用するのであればソーラーパネル充電も便利です。
シガーソケット充電は車から充電できますが、大きな電力を使ってしまうと、すぐに充電不足になってしまうこともあるので、メイン電力としては考えにくいでしょう。

ポータブル電源のデメリット

ポータブル電源は、発電機のような騒音やにおいはありませんが「高い電力を消費する機器に使うには容量が少ない」というのがデメリットです。
製品のスペックにもよりますが「冷蔵庫やホットショーケースに一日中電力を供給するというのは難しい」と考えた方が良いでしょう。

基本的には「短時間使う、電力消費量が少ないものに使う」というのがポータブル電源のスペックです。

販売場所で借りる

マルシェなど、キッチンカーが集まって販売するような場所であれば、電源を借りることができるのが一般的です。
主催者によって異なりますが、電気代は1日1,000円から2,000円程度、なかには無料というところもあります。
また、出店料に含まれていることもあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

販売場所で電源を借りる場合、自分で延長コードを用意しておくのがベストです。
電源の場所が遠いと届かないこともあるので、業務用の延長コードを用意しておきましょう。
また、ドラムリールであれば、ダイレクトにコンセントを使えるのであらゆる電気機器に接続できます。

販売場所の電源を使うデメリット

「販売場所で電源を借りよう」と思っても、どこでも借りられるとは限りません。
場合によっては電源が用意されていないこともあるので、結果的に自分で電源を確保する必要があることも頭に入れておきましょう。

キッチンカーの電源はしっかり確保しよう

キッチンカーの走行中に充電ができればいいのですが、残念ながら充電には走行充電器などの機器が必要です。
取り付け費用を含めるとかなりのコストがかかるでしょう。
とは言え、キッチンカーに電源は必須なので、できるだけ安全性の高い方法でしっかり確保しましょう。

注意したいのは、電源には火災のリスクが伴うということ。
安全性と同時に、万が一のときにしっかり保障が受けられる保険に加入しておくことも重要です。
キッチンカーでの開業にあたり、加入保険に悩まれる場合はぜひ当社にご相談ください。

キッチンカー向け保険についてはこちら

コラム監修者 プロフィール

コラム監修者 プロフィール 磯崎学(イソザキマナブ)

磯崎学(イソザキマナブ)

中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。

代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。

■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格