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アイドリングストップ機能を備えた車には専用のバッテリーを

横断歩道の前などでブレーキなどを使って車を完全に停車させると、同時に何もしなくてもエンジンが自然に止まってしまう機能のことをアイドリングストップといいます。
燃費がよくなり、環境にもやさしいとされています。

しかし、このアイドリングストップという機能はカーバッテリーの寿命が縮むというデメリットがあるのをご存知でしょうか。

そのため、アイドリングストップ機能を持つ車には専用のバッテリーが必要とされています。専用のバッテリーとは、通常のカーバッテリーとどこが違うのか知っておきたいものです。

また、アイドリングストップ機能のある車を運転しながら、専用のカーバッテリーをできるだけ長く使う方法はあるのでしょうか。

アイドリングストップ機能を備えた車には専用のバッテリーを

カーバッテリーの負担が大きくなるのはなぜ

アイドリングストップは、エンジンが停止したり始動したりすることが激しく繰り返されるため、エンジン始動時にカーバッテリー容量の1~2割もの電力が失われてしまいます。

セルフモーターを動かさなければ、再び始動する際に必要な大きな電力を得ることができません。
セルフモーターを動かせば、カーバッテリーの負荷はますます大きくなってしまいます。

また、停車時や信号待ちの時は自動でエンジンが停止しますが、エンジン停止中でもカーナビゲーションやドライブレコーダーなどの電装品への電力供給は必要です。
電力供給は、カーバッテリーが代行しなければならなくなります。
そのため、カーバッテリーはたとえ停車中でも消耗が進んでしまうのです。

カーバッテリーの寿命はどれくらい縮むのか

アイドリングストップ機能を備えていない車のカーバッテリーは、アイドリングストップ機能を持つ車に使用すると、どれくらい寿命が縮むのでしょうか。

1年半または3万キロメートルがアイドリングストップ機能を持たない車のカーバッテリーの寿命ですが、アイドリングストップができる車の場合は、バッテリーの走行可能距離は5万キロメートルあるいは寿命が3年に短縮されてしまいます。

使用状況にもよりますが、アイドリングストップができる車に設置したカーバッテリーの寿命は、アイドリングストップができない車に設置したカーバッテリーの寿命の、おおむね半分ほどです。

アイドリングストップができる車の場合、停止するとエンジンが止まるため、電装品を動かすのはカーバッテリーのみになってしまいます。

充電が完了する前に停止したり再び始動したりすることを繰り返すため、カーバッテリーの消耗が激しくなり、カーバッテリーの充電不足が慢性化してしまうでしょう。
そうして、やがて寿命が尽きてしまうのです。

最新のカーバッテリーは寿命がなくなる直前まで使用することができるため、残存量に気が付かないうちに車が突然動かなくなることもありうるでしょう。

通常車用のものに比べてバッテリーの寿命が極端に短くなるため、メーカーのバッテリー保証期間よりも寿命が短くなってしまうこともありえます。

カーバッテリーの残存量がなくなってしまうと、アイドリングストップ機能が作用しなくなります。
そのため、急速に充電するスピードと、耐久性を兼ね備えた専用のバッテリーが必要とされているのです。

アイドリングストップ専用のカーバッテリーのメリット

アイドリング機能が備わっていないカーバッテリーとアイドリングストップ専用に使われるカーバッテリーとは、使われている技術の中身や素材そのものがまったく異なります。

専用のカーバッテリーには以下の2つの特徴があります。

①高い放電性がある

停止や始動をたびたび繰り返すため、アイドリングストップ機能が備わっている車は年中充電不足になりがちです。
そのため、短い走行時間でも効率よく、スピーディーに充電ができ、放電性能も高いものとなっています。

②強い耐久性がある

充電、放電が激しく繰り返されるため耐久性が強化されています。
停車時にエアコンやオーディオに安定した電力を供給するため、蓄電量も大きなものでなければなりません。

専用のカーバッテリーの寿命を伸ばす方法として以下の5つの方法をご紹介します。

・車が渋滞している時はアイドリングストップを使用しない
・車が冷房中はアイドリングストップを使用しない
・車が暖房中はアイドリングストップを使用しない
・車が5秒以内に停車する時はアイドリングストップを使用しない
・十分にカーバッテリーを充電させるため、定期的に長距離走行をする

まとめ

車の燃費をよくし、環境へのやさしさがあるのがアイドリングストップの魅力ですが、反面、カーバッテリーにかかる負荷が大きくなるため、どうしてもカーバッテリーの寿命は短くなってしまいます。

アイドリングストップ専用に使われるバッテリーは、大容量でしかも短い時間にスピーディーに充電ができ、くわえて耐久性がすぐれている点が特徴です。

ぜひともバッテリーの交換のタイミングでアイドリングストップ機能が備わった車専用のバッテリーに交換することをおすすめします。

あわせて、バッテリーの寿命を伸ばすための方法も上手に駆使して、快適なドライブを楽しみましょう。

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コラム監修者 プロフィール

コラム監修者 プロフィール 磯崎学(イソザキマナブ)

磯崎学(イソザキマナブ)

中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。

代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。

■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格