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キッチンカーの開業をやめとけといわれる理由について詳しく解説!

キッチンカーの魅力に惹かれ「皆さんに喜んでもらえる料理を提供する」といった夢を持っている方も多いでしょう。
しかし、キッチンカーで成功するには、失敗の原因を知り、事前に対策を講じる必要があります。

キッチンカーといえ、立派な経営です。
経営は決して甘くありません。

実際にキッチンカーの夢について語ると、「やめとけ」といわれるケースも少なくありません。

この記事では、キッチンカーはやめとけといわれる特性や失敗例について解説します。
キッチンカーを成功に導く方法についても説明しています。

キッチンカーの開業をやめとけといわれる理由について詳しく解説!

キッチンカーは1年以内での廃業が多い

キッチンカーは、1年以内に廃業される方が非常に多いです。
その理由は、単純に利益が出ないからです。

経済産業省の「小規模企業白書」によると、キッチンカーも含まれる「宿泊業、飲食サービス業」の開業率・廃業率ともに、全業種のなかで最高値でした。

その理由は、開業をするハードルは低いものの、継続するのは難しい業種だからです。
また、白書によると、開業後の個人事業主の廃業率は1年後で4割弱、3年後で6割程度となっており、キッチンカーの運営は容易ではないと理解できます。

キッチンカーは決して甘くない!やめとけといわれる2つの理由

キッチンカーは開業して終わりではありません。
売り上げや利益を上げ続ける必要があり、誰でも簡単にできるほど甘くありません。

当然キッチンカーならではの失敗しやすい特性があります。

ここではその特性を2つ紹介します。

1.客単価が低い

そもそもキッチンカーは利益が出にくいのですが、その特徴として客単価が低いためです。

キッチンカーといえば主に昼食として利用されるので、客単価は一般的に1,000円前後です。
客単価が低ければ、利益を出すためには当然数多く販売しなければなりません。

しかし、ランチタイムなど一定の時間内の販売には当然リミットがあり、集客が追い付かなければ赤字になってしまいます。

2.天候などの影響を受けやすい

利益を出すためには少しでも多くの販売が必要なのに、キッチンカーは屋外で行われるので、天候が売り上げに直接影響を与えます。
例えば梅雨の時期や秋の長雨の時期には、顧客が外出を避ける傾向があり、売り上げが落ち込んでしまう場合があります。

雨天時は、屋根のある場所で販売していても、そとで食事をしようと考える方はほとんどいません。
荒天時は、稼働するとかえってマイナスになってしまうケースもあるのです。

キッチンカーはやめとけといわれる4つの失敗例

キッチンカーはやめとけといわれるのには、過去の失敗例による部分もあります。

ここからは、よくある失敗例を4つ解説します。

1.出店場所が見つからない

当然ですが、出店場所がなければ出店できません。
オフィス街で飲食店の数より、顧客の方が多いような人気の場所はすでに埋まっており、待っていてもなかなか空きが出ないのが現状です。

出店料として売り上げから10~15%程度を支払うケースが多いので、運営側も手数料の多く入る実績のある店舗を選びがちです。
そのため、どんなに早く動いてもライバルの店舗に負けてしまうケースもあり、応募制であっても人気の場所は応募者が殺到しなかなか当たりません。

キッチンカーで出店場所を見つけられるかどうかは、その後の成功につながる重要なポイントです。

2.プロパンガスが入手できない

プロパンガスはキッチンカーで多く使われる燃料の1つです。
しかし、近年ではプロパンガス販売事業者から新規契約を断られるケースが目立っています。

移動して営業するキッチンカーは、プロパンガスの使用場所が定まらないので、プロパンガスの事業者が緊急時に30分以内に現場に駆け付ける条件を満たせない可能性があるからです。

この失敗は非常に多いですが、完全に準備ミスです。
こちらは、しっかり調査しておけば気付けていたでしょう。

ただし、国の方針が変更になり、キッチンカー事業者がプロパンガスを購入しやすい環境になりつつあるのも事実です。

3.車体にお金をかけすぎた

個人事業主として新規でキッチンカーを始める際は、資金に限りがある方がほとんどです。
最初のうちは、この制限された予算で運営費をまかなう状態になるでしょう。

キッチンカー自体に初期費用を使い過ぎると、資金繰りが厳しいため注意してください。
実際に保健所の許可条件に見合う設備を搭載しようとすると高額になりがちです。

これらを考慮すると、キッチンカー制作会社にすべて任せるのではなく、できる場所はDIYする、中古のキッチンカーを導入するなどの方法も検討しましょう。

4.商品の知名度が足りない

キッチンカーで購入する方の多くは、認知度が高く誰でも知っているものを選ぶ傾向にあります。
キッチンカーでは、よくわからない商品はほぼ売れません。
そのため、キッチンカーでの販売メニューは、認知度が高く誰でも知っているものが適しています。

まだ知られていないメニューをどうしても販売したいのであれば、まずは定番メニューから始め、そこに追加していくと認識されやすい傾向にあります。

キッチンカー経営を成功に導く方法

キッチンカーで成功するには、事前にしっかりとした計画を立てて準備するのが重要です。
例えば、メニューの決定や開業に伴い必要な資格や許可、営業場所、食材の入手ルートなどがあります。

キッチンカーで開業する際も、実店舗を構えるときと同様の、入念な調査に基づいた営業計画を立てましょう。
もし、不安がある方は、キッチンカーの制作会社などプロに相談する方法も検討しましょう。

まとめ

キッチンカーに関連する失敗例などを解説してきましたが、事前に調査していれば防げた失敗ばかりです。
キッチンカーに限った話ではなく、飲食店経営は料理の味がよければ成功するとは限りません。

今回紹介した失敗例は多くの方が陥りやすい失敗例です。
同じ失敗をしないために、今回の記事の内容を抑えつついかに長続きさせるかを考えた開業を目指しましょう。

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コラム監修者 プロフィール

コラム監修者 プロフィール 磯崎学(イソザキマナブ)

磯崎学(イソザキマナブ)

中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。

代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。

■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格