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キッチンカー開業の落とし穴とは?失敗しないための注意点と成功の秘訣

「低コストで始められる」「自分の料理をもっと自由に提供したい」そんな夢を叶える手段として人気が高まっているのがキッチンカーの開業です。

近年では、イベント出店やランチ営業など多様な働き方が可能になり、若手からシニア層まで参入が相次いでいます。

しかしその一方で、実際にスタートしてみると「思ったより売上が伸びない」「営業許可の壁が高い」「リピーターが定着しない」など、開業後に失敗してしまうケースも少なくありません。

本記事では、キッチンカー開業でありがちな“落とし穴”とその回避法をわかりやすく解説します。

さらに、事前に押さえておきたい成功のポイントや準備のコツについても詳しくご紹介します。
キッチンカーで夢を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。

キッチンカー開業の落とし穴とは?失敗しないための注意点と成功の秘訣

キッチンカー開業で失敗しやすい罠とは

キッチンカーを開業するにあたっては、準備不足や安易な計画で失敗してしまうケースが多々見られます。
資金繰りや営業許可の取得、適切な立地選びなど、事前に押さえるべきポイントが多いため、ひとつでも見落とすと経営が苦しくなります。

キッチンカーの立地・営業場所選びで失敗しないために

キッチンカーの立地や営業場所選びは売上を大きく左右する非常に重要な要素です。
思っていたより人が集まらない、想定外のライバル店が多いなど、場所選びが甘いと収益悪化を招いてしまいます。

ここでは、効果的なロケーション選定のコツやイベント出店時によくある落とし穴、また常設とスポット営業の違いやそれぞれの注意点について解説します。

集客力を高めるロケーションの選定ポイント

キッチンカーの集客力を最大化するためには、人通りの多い場所やターゲット層が集まるエリアを選ぶことが重要です。
駅前、公園、オフィス街、大学近くなど、日常的に人が集まるかをよく調査しましょう。

また、競合のキッチンカーや飲食店が多すぎる場所は売上が分散しがちなので、過度に密集していない場所も狙い目です。
曜日や時間帯ごとの人流変化や自治体のルールも事前に確認し、出店許可や保健所の手続きも忘れずに行いましょう。

イベント出店時の注意点と罠

イベント出店は短期間で高い売上が見込める反面、多くの出店者が集まるため、競争が激しくなります。
割り当てられる場所やブースの場所によっては集客に大きな差が出ます。

また、主催者との契約内容や搬入出スケジュール、発生する手数料や出店料など、細かい条件を見落とすと利益が思ったほど残らないケースも多いです。

さらに、イベント毎に来場者層や需要が異なるため、独自商品や販促策など準備を万全に整えることが必要です。

常設とスポット営業のメリット・デメリット

常設営業は安定した場所とリピーターの獲得が期待できる反面、固定費の発生や新鮮さの欠如というデメリットもあります。

一方、スポット営業はフットワーク軽く様々なイベントや場所に出店できますが、その都度の手続きや集客のばらつき、売上の安定しにくさに注意が必要です。

自分の商品やターゲット層に合わせて、常設とスポット営業を上手に組み合わせることで、安定した収益を見込める戦略を考えましょう。

商品・メニュー開発でハマりやすい罠

キッチンカーのビジネスでは、話題性や個性に注目が集まりがちですが、実際には商品やメニューの設計次第で経営が大きく左右されます。

オペレーションに無理が生じたり、原価が高すぎて利益が出ないなど、失敗しやすい落とし穴も少なくありません。
この章では、収益性・運営効率の視点から気を付けたいポイントを紹介します。

価格設定の甘さと収益悪化

集客重視で価格を安く設定し過ぎたり、原価率を見誤ると、思ったような利益が出ないまま経営が厳しくなるリスクがあります。

商品価格を決める際は、材料費・人件費・出店料・移動費など、本当にかかる全てのコストを算出し、確実に利益が確保できる価格設定を心がけましょう。

また、値上げによる顧客離れを恐れがちですが、独自性や満足度を高める工夫を加えれば、適正価格でもリピーター獲得につながります。

調理・提供オペレーションの複雑化リスク

キッチンカーの限られたスペースとスタッフ数では、オペレーションの複雑さがそのまま提供速度やサービス品質の低下につながります。
メニューを増やしすぎると、調理手順や工程管理が煩雑になり、ピーク時に対応しきれなくなることも。

おすすめは、シンプルな工程で調理が完結し、短時間で提供できるメニュー構成に絞ることです。
また、事前仕込みや下準備を活用して作業の効率化も意識しましょう。

仕入れや在庫管理の盲点

キッチンカーは保管スペースが限られるため、仕入れや在庫管理には特に注意が必要です。
仕入量の見込み違いでロスや廃棄が増えると、利益を圧迫してしまいます。

新鮮な食材を保つためには頻繁な補充と管理が必要ですが、無駄のない仕入れ計画と、売れ筋・売れ残りの分析を日々行うことで改善が図れます。

また、急な売り切れを防ぐための予備食材の準備もポイントになります。

まとめ

キッチンカーの開業と運営を成功に導くには、事前の徹底した市場調査とターゲット設定が不可欠です。

また、現場での柔軟な対応力や独自商品・サービスの強化、SNSや口コミを活用した集客戦略も重要となります。
失敗事例から学びつつ、基本を固め創意工夫を重ねていくことで、安定した収益と長期的なファン獲得を目指しましょう。

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コラム監修者 プロフィール

コラム監修者 プロフィール 磯崎学(イソザキマナブ)

磯崎学(イソザキマナブ)

中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。

代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。

■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格